世界各地で新年のお祝い―再生への期待を胸に
【ニューヨーク】2013年の到来とともに世界各地で新年を祝うイベントが開催された。ニューヨークのタイムズスクエアでは新年恒例の「ボール・ドロップ」が行われ、ロンドンでは花火がにぎやかに打ち上げられた。かつては国際社会で孤立していたミャンマーでも新年を祝う公式行事が行われた。景気の先行きに不透明感が高まり、残酷な暴力は止まず、自然災害に見舞われた2012年。2013年の始まりに再生への期待が高まった
アルゼンチンの首都ブエノスアイレス在住のマティアス・デランノさん(37歳)は妻と3歳の息子とともにタイムズスクエアの中心に立っていた。デランノさんは深夜0時直前にさまざまな色の照明が広場を照らす様子を眺め、嬉しそうに笑った。
「2013年には期待している。昨年は顧客を失った。昨年以上に悪くなるわけがない。誰にとっても厳しい年だった。2013年はこれまでよりよくなるはずだ」
タイムズスクエアでは厳しい警備体制が敷かれた。大勢の制服警官や私服警官が群衆に交じって配置についた。過剰な混雑を防ぐためにフェンスが設置され、検問所では車や手荷物の検査を実施。アルコール飲料も禁止された。ニューヨーク市警のレイモンド・ケリー本部長は大みそかのタイムズスクエアは「世界で最も安全な場所」になると宣言した。
「こんなことをするのは最初で最後」とナンツさんは話した。
シドニーや香港、上海では豪華な花火が夜空を彩った。アラブ首長国連邦の都市ドバイでは、1日になると、世界一の超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」の周りで色とりどりの花火が打ち上げられた。
ローマでは、ローマ法王ベネディクト16世が2012年への感謝と2013年への期待を込めて、大みそかにサンピエトロ大聖堂で夕べの祈りを捧げた。ローマ法王は世界は死や不正に満ちているが、善が勝利すると述べた。
ロシアの首都モスクワでは、大統領府が置かれるクレムリンの近くで花火が打ち上げられ、大勢の見物人が「赤の広場」に集まった。白い服を着て新年を迎える習慣があるブラジルでは、白い服を着た人々がリオデジャネイロのコパカバーナ・ビーチで開かれるコンサートに詰めかけた。
ミャンマー最大の都市ヤンゴンでは初の新年カウントダウン・イベントが開かれ、主催者の発表によると約9万人が集まった。ミャンマーでは長く軍政が敷かれていたが、2011年に改革派政権が誕生した。公式の新年祝賀イベントが開かれたのは数十年ぶり。
会場に友人3人と来ていた大学生は「違う世界に来たみたい」と話した。
欧州の一部では、祝賀行事や街頭の年越しイベントが規模を縮小した形で行われた。ギリシャが第2次世界大戦以降で最悪の経済危機に陥っており、2013年には欧州の不況が6年目に突入する可能性がある。新年への期待はあるが、祝賀ムードが控えだ。
ロンドンは湿った天気になることが多いが、この日は晴れ。時計台「ビッグベン」の鐘の音が2013年の到来を告げると、花火がパーラメント・スクエアの上空を照らした。ロンドンの名所が光に包まれると、観客から歓声が上がった。大観覧車ロンドン・アイからは紙テープが舞い、テムズ川の両岸でも花火が打ち上げられた。
静かに新年を迎えたところもある。
インドの首都ニューデリーでは、ホテルやクラブなどで予定されていた新年のイベントが中止された。強姦事件の被害者の女性が先月29日に死亡して以来、インドは悲しみに包まれている。女性の安全についても議論が起きている。
タイムズスクエアでは、「財政の崖」をめぐる議会の暫定合意のニュースを携帯電話で確認する人の姿も見られた。2012年にはコネティカット州ニュータウンの小学校で起きた銃乱射事件で多くの犠牲者が出たことや巨大ハリケーン「サンディ」が大きな被害をもたらしたことも忘れられない。
デニス・ノリスさんは夫のユーリー・ノリス牧師と集まった人々を見渡しながら、「さまざまなところで大きな出来事が起きた1年だった」と振り返った。
タイムズスクエアでは、マンハッタン在住のエルビス・リベラさんが写真を撮っていた。タイムズスクエアで新年を迎える予定はないが、写真を撮るために立ち寄ったそうだ。
リベラさんは2012年の終りをどう感じているのだろう。
「ほっとしている」とリベラさんは言った。2012年にはリベラさんの家族の1人がなくなり、職を失った人もいたと話した。
2013年に望むことは?
そう聞くと、リベラさんは今よりいい生活ともっと多くの金、と答えた。
(AP通信)
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